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パラ陸上 唐澤剣也 世界新で優勝 5000m視覚障害のクラス

パラ陸上 唐澤剣也 世界新で優勝 5000m視覚障害のクラス<

2021年05月16日18:30:44

更新日時:2021年05月16日18:30:58

陸上男子5000メートル視覚障害のクラスで東京パラリンピックの代表に内定している全盲の唐澤剣也選手(26)が埼玉県で開かれた大会で15分9秒94の世界新記録で優勝し、一躍、東京パラリンピックの金メダル候補に名乗りを上げました。

17年ぶりの世界新

おととしの世界選手権で銅メダルを獲得している唐澤選手は16日、埼玉県熊谷市で行われた東日本実業団陸上競技選手権で5000メートル視覚障害のクラスに出場しました。

10歳のとき網膜はく離のため失明し、全盲の唐澤選手は伴走者のガイドを受けながら、レース中盤まで同じく東京パラリンピックの代表に内定している和田伸也選手の後ろにつき、余裕を持ってレースを進めました。

そして4000メートルすぎから長いスパートをかけて和田選手を振り切り、そのままペースを上げて、世界記録を1秒13更新する15分9秒94でフィニッシュしました。

このクラスの世界記録の更新は、2004年のアテネパラリンピック以来17年ぶりです。

唐澤選手は前回、2016年のリオデジャネイロ大会で同じ視覚障害の選手が活躍する姿を見てパラ陸上を始め競技歴はまだ5年ですが、一躍東京パラリンピックの金メダル候補に名乗りを上げました。

「世界記録は去年から狙っていた」

唐澤選手は「世界記録は、天候や自分の調子が合えば出せると信じ去年から狙っていた。和田選手と走り、勝てたことは次に向けて良かった。2人でまだまだ切磋琢磨していきたい」とコメントしました。

そのうえで「世界新記録で優勝できたのは、私だけの力ではなくふだんから練習に付き合ってくださる伴走者や応援してくださる皆さんと勝ち取った結果だ。東京パラリンピックまで悔いの残らない100日を過ごし、本番でベストパフォーマンスを発揮できるよう引き続き精進していきたい」と話していました。