飯南町赤名では12日、町内を流れる神戸川が氾濫し、多くの建物が浸水などの被害を受けました。
13日は午前中から気温が上がり、日ざしが照りつける中、住民は水につかった住宅などの片づけに追われていました。
このうち、神戸川沿いにある住宅では、倉庫が20センチほど浸水したということで、住宅に住む男性が朝から倉庫の中に入った泥をかきだしたり、電化製品や机についた泥を水で洗い流したりしていました。
男性は「きのうの雨は油断していました。自宅まで浸水するかと不安でしたが、倉庫の浸水だけで済んでよかったです」と話していました。
また、この近くではスキー場を運営する会社が除雪車を出して、駐車場にたまった泥などの撤去作業に当たっていました。
スキー場を運営する会社の男性は「飯南町に20年ほど住んでいますが、災害で除雪車を出すのは初めてです。片付けもきょうは暑くて大変です」と話していました。
温泉施設 パイプ損傷で再開めど立たず
天然の炭酸泉で有名な島根県飯南町の日帰り温泉施設では、源泉から炭酸泉を引くパイプが損傷し、再開のめどが立たなくなっています。
飯南町にある日帰り温泉施設、「頓原ラムネ銀泉」は、施設から700メートルほど離れた源泉から炭酸ガスを多く含む炭酸泉をパイプで引いていますが、12日の大雨で川沿いに設置されていたパイプが、およそ10メートルにわたって崩落したということです。
このため、施設は12日から臨時休業となっていて、再開のめども立っていません。
施設の横には高さ1.5メートルほどの水車があり、ふだんは蛇口から出てくる炭酸泉を持ち帰ることができますが、パイプが損傷したため、現在は何も出なくなっているということです。
「頓原ラムネ銀泉」の森本哲也さんは「パイプがないと何もできません。こうした被害は初めてなので、どうしたらいいかわからないです。地元のお客さんが待っているので、早く復旧したいです」と話していました。