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辺野古沖の埋め立て 沖縄戦激戦地の土砂の使用に反対訴える

2021年07月07日17:48:27

更新日時:2021年07月07日17:48:27

沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設計画をめぐり、国が名護市辺野古沖の埋め立てに沖縄戦の犠牲者の遺骨が眠る本島南部の土砂の使用を検討していることについて、沖縄戦で家族を亡くした人などが記者会見を開き、現地の土砂を使うべきではないと訴えました。

アメリカ軍普天間基地の移設計画をめぐり、国は名護市辺野古沖の埋め立てに使う土砂を、沖縄戦の激戦地となった本島南部から調達することを検討しています。


沖縄県にはおよそ2800人分の遺骨が眠っているとされ、南部の糸満市などでは今も遺骨が見つかっていて、戦没者の遺族で作る団体は7日、都内で記者会見を開き、現地の土砂を使うべきではないと訴えました。

旧摩文仁村、今の糸満市で戦死した父親の遺骨が今も見つかっていないという福岡市の高向洋子さん(80)は「父の遺骨が見つかる日を信じて数え切れないほど沖縄に足を運んできました。戦没者の遺骨が眠る土が基地の埋め立てに使われるなど想像するだけで耐えられない。国は土をそのまま残し、すべての遺骨を収集してほしい」と時折、声を詰まらせながら話していました。

また、会見に先立って遺族たちは本島南部の土砂を辺野古沖の埋め立てに使わないことなどを求める、およそ1万2000人分の署名を厚生労働省や防衛省の担当者に手渡したということです。